少し前の話ですが、シブヤン海に沈んだ「戦艦武蔵」が発見されましたね。
思ったよりも深い位置に沈んでおり、見つかったことに大変驚かされました。
帝国海軍が、国家存亡の勝負をかけた捷一号作戦のレイテ沖海戦で、
米軍の航空攻撃によって沈んだ武蔵ですが、建造したのは三菱です。
三菱重工業長崎造船所において建造され、1940年11月1日(昭和15年)に進水、
当時世界最大最強の戦艦として、日本の切り札的戦艦でした。
私は、ニュース映像の潜水調査中に映ったバルブの刻印を見て、三菱だ!
これは武蔵にほぼ間違いないと感動したものです。
と言うのも、愛媛県総合科学博物館に、同時期に三菱で造られたタービンがあります。
三菱で造られたタービンケーシング
屋外展示場にありますが、割と見つけにくい場所にあります。。
銘板
昭和11年9月に、武蔵と同じ三菱重工業長崎造船所で作られたことが分かります。
武蔵は昭和13年3月に起工、昭和15年11月進水、昭和17年8月就役。
そして問題のバルブ!
そっくり!よく似た雰囲気の文字で書かれているのがよく分かります。
「主」は上の点が、「開」は門構えの中身が少し違うように見えますが、よく似ています。
次に「弁」ですが、弁は新字体であり、戦前は旧字体が一般に使われていました。
しかし、画像から分かるように三菱長崎のバルブは、戦前から「弁」だったのですね。
こんな文字一つでも、面白いことが分かるものだと思います。(旧字:辨、瓣、辯)
武蔵を発見してくれた、ポール・アレン氏に感謝の気持ちを捧げます。
posted by マフラー巻き at 10:47|
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